当事務所の解決事例1
1 事件の概要
ご依頼者様は、交差点において赤信号のために停車していたところ、後方から、加害者運転車両に追突され、頸椎捻挫等の診断を受けました。
事故後、ご依頼者様は、左半身の痺れ、頭痛、めまい、耳鳴り等の多岐の症状に苦しみ、治療が長期に及び、その治療期間中に、加害者保険会社側から治療を打ち切られ、さらに治療費の既払金以上には債務は存在しないという債務不存在確認訴訟を提起されたものです。
2 解決まで
当初、債務不存在確認訴訟を提起された際には、ご依頼者様は、他の法律事務所に依頼されておられましたが、事故の衝突自体は軽微である一方、症状が多岐に亘ったこと等から、事故と症状の相当因果関係の立証は困難を極め、訴訟を進行することは出来ないとの理由等から、委任契約を解消されたという経緯がありました。
そして、当事務所にご相談に来られた時には、事故発生から既に3年近くが経過しており、訴訟提起からも既に2年近くが経過していました。
裁判所からは既に、現状のままであれば賠償を認めず審理を打ち切るので、立証があるのであれば、急ぐようにとの指示が出ている段階でした。
そのような段階でご依頼者様からご相談を受けました。困難な案件ではありましたが、ご依頼者様の今までのご苦労や症状、治療経緯等を聞き、賠償なく終わるような事案ではないと判断をし、受任を致しました。
事故時から時間が経過していたことや立証資料が不足していたことから、事故と多岐に亘る症状との因果関係について立証は困難を極めましたが、ご依頼者様が通われていた各分野の主治医にお話を聞き、ご意見を頂きました。そのご意見を基に作成した主張正面及び証拠を基に、まず自賠責の被害者請求により後遺障害14級を獲得した上で、係属中の訴訟において反訴提起を行いました。
最終的には、裁判所から、既払金(治療費等136万8310円及び自賠責保険からの支払75万円を含む)の他に、320万円の賠償を認める和解案を頂き、合意に至っております。
3 結果と当事務所のコメント
ご依頼者様がご相談に来られた際には、賠償がなされないのではないかとの不安を語られておられましたが、訴訟が終わる際には、ご依頼者様の安心された顔を見ることが出来、自分のことのように嬉しく思ったことを憶えています。
4 成果
相手方保険会社呈示額から395万円増額しております。